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【攻略法】優待クロス取引の実践!価格変動リスク「ゼロ」、気になる諸手数料も…

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優待クロス取引とは、株主優待の取得を目的に、同銘柄を同株数で「現物買い」と「信用売り」の両建てを行い価格変動リスクを排除した上で、株主優待を手に入れる方法です。

理屈はいたって簡単ですが、「現物買い」と「信用売り」の両建てをすれば、取引手数料が2回掛かり、また「現物の売り注文時」と「信用の買戻し時」にも取引手数料が更に掛かり(×2倍)、価格変動リスクはなくても、取引手数料が馬鹿にならないのではないかと思われた方、それは正しい考えです。

しかし、多くのネット情報(優待クロス)には、この取引手数料のことがあまり書かれていません。何故かというと、取引手数料がかかることは当たり前のことなので、前提条件として省かれていることが多いのです。しかし、我々が実際に優待クロスで株主優待を手に入れる場合は、当然、コストとして計算せねばならない要素です。

ただ、CONNECT(コネクト証券)は、月に10回は取引手数料無料クーポンが使えるので、その範囲内において株主優待を価格変動リスクなしで手に入れることができます。

日本マクドナルドHD(2702)の事例で、優待クロス取引の実践と気になる諸手数料、必要な情報収集先を解説します。優待クロス取引攻略法になればと思います。マクドナルドでは、毎年6月末と12月末に100株で優待食事券(バーガー類、サイドメニュー、ドリンクの商品お引換券)が6枚ずつで1冊もらえます。金額換算すると5,000円相当です。

優待クロス取引の方法ですが、株主優待の権利付き最終日(マクドナルドなら2021年は6月28日(月)でした)に株式を取得しておく必要がありますが、ザラ場で両建すると価格が動いてしまうリスクがある為、当日の寄付き前まで(私は当日忘れない為、前日夜)に、成行注文で現物の買い100株と信用の売り100株の注文をします(両建て)

株で稼ぐ Kensinhan の投資ブログ 日本マクドナルドHD(2702)株主優待クロス

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どちらも成行で注文を入れておくことが重要です。そうすれば、当日の始値(寄り値)で同一価格にて約定します。そして、翌日の権利落ち日(今回の事例では6/29)の始値(寄り値)に、前日の引け後に入れていた「現物の成行売注文」と「信用の成行買戻注文」で、価格変動なく、無事に優待クロスの取引が完了となります。

ただ、正確には、コストが完全にゼロコストにはなりません。貸株料が1%(CONNECTの場合)かかりますので、1日だけのホールドで試算すると、マクドナルドの株価が4,960円だとすると27円(49.6万円×1.0%÷365日×2日:受渡日ベースの日数で計算すると1日保有では2日分取られます)の費用がかかります。これに更に逆日歩が発生します。

CONNECTで優待クロスを行う場合、以下のコストがかかります(実質3と5)。今回は僅か82円の総コストで5,000円相当のマクドお食事券をゲットすることができました。ここまでの情報を整理し纏めると以下の様になります。

1.現物株式の売買手数料(CONNECTなら実質無料
2.信用取引の売買手数料(CONNECTなら実質無料
3.貸株料(CONNECTは1%=マクドなら27円(2日分:株価4,960円として)
4.信用取引と現物株式の配当金の差額(CONNECTは制度信用に付き全額相殺
5.CONNECTは制度信用に付き、逆日歩発生の可能性有(1日分:今回は55円

ここでご注意いただきたいのは、制度信用取引で費用負担が発生する可能性のある逆日歩(品貸料)ですが、翌営業日に発表されるため、取引時点で逆日歩が発生しているか分かりません。よって、市場の状況次第で高額になる場合もあるので、株主優待のメリット以上の負担となる可能性もあり注意が必要です。結果的に、日本マクドナルドHD(2702)は、今回の取引では、0.55円/株ですので55円(100株)の逆日歩が発生しました

株で稼ぐ Kensinhan の投資ブログ 逆日歩

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逆日歩は、日本証券金融(日証金)において株不足が生じ、不足した株券等を調達するために費用がかかった場合に発生するもので、銘柄ごとの品貸料(逆日歩)は、日証金のウェブサイト「貸借取引情報」で確認するこができます。

なお、一般信用取引には逆日歩はかかりませんが、証券会社に貸株の売り在庫がなければ、そもそも約定できません。優待クロスでは、思わぬコスト負担を避ける為、逆日歩がかからない一般信用での取引がいいのかもしれませんが、CONNECTは制度信用取引ながら、月10回の範囲内において取引手数料がかからないことや、在庫を気にせず、直前でも取引でき、保有期間も1日(逆日歩が掛かったとしても1日分)で済ませることができるというメリットがあります。想定外の逆日歩が来た場合は諦めるしかありません。それが投資です。先のことは分かりませんので、投資はすべて自己責任にて行ってください。

ただ、一般信用取引では証券会社自身が調達してきた株を利用する為、逆日歩は発生しませんが、制度信用取引と比べ貸株料金利は割高です。なので、1日で完結させる制度信用取引による優待クロスをするか、在庫を気にしながら、少し早めにポジションを持ち、逆日歩は発生しないも、割高な貸株料を払うか、どちらもにも一長一短あります。

一方、優待クロスせずに、現物買いだけで入った場合に発生するコストは、取引手数料の他に、通常の現物買い注文だけだと、権利付最終日終値から翌日の権利落ち日始値の値下がり額が単純にコストとなります。通常、権利落ち日はそれなりに株価が落ちるものです。少なくとも、理論上は配当分は完全に落ちます。

 まあ、こんなことなら、100株と言わず、500株買って5冊ゲットしていたら良かったと思いますが、投資は「たられば」が通用しない厳しい世界です。12月末も状況を見ながら、優待取にチャレンジしたいと思います。いつか、想定外の逆日歩が発生し痛い目みるかもしれません。過去の傾向からして、6月は配当が無いタイミングなので、逆日歩が総じて低いように思います。制度信用取引に於いて発生する可能性のある逆日歩は後付けなので、リスキーではあります。ただ、今回の諸手数料(総コスト)は僅か82円でしたので、ラッキーでした。投資はいつだって「勝てば官軍」です。参考までに「取引報告書 兼 信用取引決済報告書」を添付します。貸株料が27円と支払利息欄にある55円は「逆日歩」です(諸手数料の合計は82円)

株で稼ぐ Kensinhan の投資ブログ 逆日歩 クロス優待

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この分は、6月末の権利確定なので、株主優待券は9月下旬の発送になります。来月、届きます。今から楽しみです。

さて、12月末は配当金も発生します。マクドナルドの配当金は12月末だけです。6月末には配当金はありません。こうした場合、配当金が出るタイミングでの優待クロス取引では、一般信用取引の場合、完全な相殺にはならない為、注意が必要です。制度信用取引は、完全に全額相殺になりますが、一般信用取引では20%の税金分が損します。お気を付けください。ということで、総じて制度信用取引で優待クロスをした方がリスクは低いと私は思います。CONNECTは、どちらにせよ制度信用取引しかないので、あれこれ迷う必要がありませんでした。